「家事を5倍楽にする法」(『婦人公論』1969年5月号)
目次には、「同じことの繰返しにうんざりしている気まぐれ女性のためのアドバイス」とある

気まぐれ主婦礼讃

本特集には、海外の話題書の翻訳記事も掲載されました。それは「家事を5倍楽にする法」。58年に出版され、全米でベストセラーになった、ペグ・ブラッケンによる『The IHate to Housekeep Book』の抄訳です。

〈主婦には、三つのタイプがあります。かたときも手を休めずに家事をこなす優等生の主婦。反対に、さっぱり家事をしようとしない落第生の主婦。いまひとつは、優等生になったり、落第生になったりする気まぐれな主婦です。この気まぐれな主婦のために、家事について書いてみました〉。

本記事を翻訳したのは「グループ・RH」。記事の末尾には、「気まぐれ主婦礼讃」と題し、本記事を翻訳するに至った経緯が綴られています。RHは「気まぐれな主婦のあつまり」(The Random Housekeepers)の頭文字だとか。アメリカ人の主婦から教えられたこの本にグループRHの5人は魅せられました。

〈やかんやお鍋は見えないように戸棚か引出しにしまうこと。(略)人の見えるところにかけておいていいのは、底をみがくのが好きな奥さまのところだけです〉

 

〈念入りな掃除は、その都度ちがったところからお始めなさい。(略)二、三時間もすれば疲れていやになります。このルールを頭においてとりかかれば、少なくとも同じ場所でやめることはなくなります〉