痛いのかしら? 術後1週間くらいは瞼が腫れるというダウンタイムが恐ろしいと、ドキドキしながら手術の日を迎えたが、実際には点滴麻酔と局所麻酔のおかげで痛みはゼロ。
ウツラウツラしているうちに手術は1時間弱で終わり、その後30分ほど休むと、サングラスをかけ、帽子を目深に被って電車で帰った。電車の中で血の涙がこぼれてきたのにビックリ。でもそれもすぐに治まり、処方された痛み止めの薬も飲まずに済んだ。
しかも、手術当日と翌日に糸を留めているあたりがゴロゴロとして、わずかに赤くなった程度で、ダウンタイムもないに等しかった。視野がグンと開けて、なんて快適なのだろうと感動しきり。1週間後に抜糸をして、1ヵ月おきに3度の経過観察を終えた今では、頭痛や首筋のはりも肩こりも画期的に改善した。
ちなみに、保険適用による治療費は両眼で5万5000円。驚くべきことに、私の契約している生命保険と共済保険では眼瞼下垂の手術が給付金の対象だったので、実質ゼロ円ということになる。眼瞼下垂は老化現象とはいえ、立派な病気なのだ。
私の場合、やってみなくちゃわからないけどやるしかない、とある種の覚悟を持って手術に臨んだ。でも、瞼を縫い縮めただけで切らずに済んだ私に限っていえば、痛みもダウンタイムも治療費もゼロ。機能改善という目的を果たし、さらに顔の印象も明るくなって、なにやら大きな賭けに勝ったような気分だ。