疲れたときこそ、頭の中をからっぽに
少し前に、グーグルやインテルなどの大手企業がマインドフルネスを社内研修に取り入れていると話題になりました。最近では、慶應義塾大学の精神科の先生たちがマインドフルネス&ストレス研究センターを立ち上げ、マインドフルネスについて医学的に研究を始めています。
マインドフルネスは、頭の中をからっぽにして、今この瞬間に意識を集中するというあり方です。情報過多になって、ついあれこれと巡らせてしまう思考を止めて、できる限りからっぽの頭で自分の時間を過ごす。疲れたときこそ、そういう時間をもちましょう。
疲れているのに頑張り続けていたら、リフレッシュをしようにも、何も楽しめなくなってしまいます。心が疲れすぎると、自分の好きなことでさえ、楽しめなくなってしまうのです。ですから、できることなら、そうなる前に一息つきましょう。
有給休暇は、法律で保障されている労働者の権利です。再び万全の状態で働くためのリフレッシュならなおさら、正々堂々と休みを取りましょう。そして、心と体を整える時間をつくってほしいと思います。
※本稿は、『産業医が教える 会社の休み方』(中央公論新社)の一部を再編集したものです。
『産業医が教える 会社の休み方』(著:薮野淳也/中央公論新社)
メンタルヘルス不調を理由とした休職が増加傾向にある一方、「会社を休むこと」には多くのビジネスパーソンがためらいを感じてしまうことも事実。
数々の企業と実例を見てきた医師が語る、「正しく、適切で、安全な」休み方とは?
休職が頭をよぎったことがある方、実際に休職中の方、また企業の総務・労務担当者も必読です。