大人が見てあげられる状況を作ろう

次に「相談できる人がいるかどうか」も大切です。

子どもは、自分のいる環境が全てです。自分の状況を当たり前だと思っているため、疑問に思っても「家族のことを変な風に思われたくない」という気持ちから外に相談できないことが多く見受けられます。

イメージ(写真提供◎Photo AC)

今回の場合はお身内の方と一緒とのことですが、今後を考えて、「何かあったときに定期的に相談できるひと」を作る必要があるでしょう。親戚でも近所の方でも構いません。大人が見てあげられる状況を作っておく必要があります。

これはお子さんをお持ちの方に是非お願いしたいのですが、近場で……例えばお子さんのお友達に「異常なくらい忙しそうにしている子」がいたら、あるいは「親子で歩いているところを一切見たことがない」「親が病気をしていて本人が大変そう」などのケースに気づいたら、保健所に連絡をしてみて下さい。誤解であればいいのです。

保健所がいきなり親子を引きはがしたり、よくない扱いをしたりということはありません。

いざとなる前に手を打てるのは、わずかな違和感に気づける範囲にいる大人だけなのです。