まず接点を作るところから

では、どうすればいいでしょうか? 

まずは「そうなってしまった背景を理解するように努める」ことが大切です。多くは孤立や認知症が絡んでいて、自分達自身が改善を願っても動けない状況にあります。寂しさやコミュニケーション不全は、人間関係・ご近所との関係から引きこもったり閉じこもったりする状況にも繋がっています。

周囲の人間としてのご苦労は分かりますが、まずは「そうせざるをえなかった状況」を一旦理解して、地域の問題児として扱わないようにしてください。

その前提で、専門家に繋いでいきましょう。具体的には「迷惑として訴えるのではない形で」警察や保健所を頼りましょう。

通報ではないかと思われるかもしれませんが、警察はまずは「何があったのか」パトロールに来てくれます。そこで、接点を作ることが改善への一歩です。

イメージ(写真提供◎Photo AC)

接点が一度できてくれば、行政や家族、医者など然るべき機関に繋がっていくので、まずは助けてもらう先として警察はありです。同じく行政の窓口でもかまいません。

ただ、あくまで「大丈夫か不安なのでパトロールをお願いする」形をとれるとよいと思います。また注意でなければ、ちょっとした挨拶やお元気ですかなどの声かけはご近所に住む身としてはしてもかまわないでしょう。

ゴミ屋敷問題に当たっての解決は、まず接点を作るところから――覚えておいていただければと思います。