イメージ(写真提供:Photo AC)
身近な人に看護・介護が必要になったとき、みなさんはどこに相談しますか?
総合的な相談先として、主治医の所属機関を問わず、活用できるのが「訪問看護ステーション」です。
その地域に開かれた独立した事業所である「訪問看護ステーション」に、黎明期から関わり、自ら起ち上げた「桂乃貴メンタルヘルスケア・ハートフル訪問看護ステーション中目黒」で、自分自身も看護に当たるのが渡部貴子さん。
自らの経験を元に、介護や看護で困っている方への質問・疑問に答えてもらうのがこの連載です。第17回目は、「ゴミ屋敷問題」です。(構成:野辺五月)

前回「介護や看護に困ったら【おとなの相談室】12」はこちら

一筋縄ではいかない「ゴミ問題」

Q:お隣の……恐らくお年寄りなのですが、このところ玄関周りからゴミが溢れていて気に掛かります。このままでは、ゴミ屋敷になりそうです。だけれど、どこに行っていいものか? 私が注意しても大丈夫なのでしょうか。

A:ずばり「まず注意」ではなく、行政か専門家にパスしましょう。

 ゴミ問題は深刻ですが、実は解決には時間がかかります。

一筋縄ではいかない問題で、本人たちの状況(環境やに病気ではないかなど)とも深く関わり、ただゴミを片付けたらどうにかなるとは限らないのです。繰り返したり、ひどくなったり、その人がいなくなったり……ただ注意することでは改善に繋がらないケースが多いのです。非難をして、「問題のある住民」認定してしまうと、かえって意固地になり、孤立し、改める以前にコミュニケーション自体を拒まれてしまうこともあります。