「ストレスの源」を理解

また今回の場合はご近所の方ということですが、「お身内がゴミ屋敷を作ってしまいそうな予兆がある」「なかなかモノを捨てられなくなって困っている」という相談もよく聞きます。

よくあるケースは、ゴミを拾ってきてしまうことなのですが、「モノへの執着」は直ぐに止められるものではありません。実はこのケース、「カードを使って買い物をたくさんしてしまう人」も同じです。

本人が、物量でストレスをカバーしているパターンが多いのです。そういった行動で自分を防衛していることでもあるので、完全否定はよろしくありません。

更に奥の「ストレスの源」を理解して、そうならざるを得ない人の状況を知る……気持ちを聞いてあげることでしか、事態は改善しません。下手をすると意固地になって、話を聞いてもらえなくなったり、悪化したりさえします。叱ったり否定したりするのではなく、「何故なのか」を冷静に聞いてあげることこそ、分かち合う第一歩になります。

イメージ(写真提供◎Photo AC)

しかし、そのままというわけにもいきませんから、まず話を聞いてあげたら、その次に「ある程度のルール設定」をしていきましょう。例えば「今週拾ってくるのは1つだけにしようね」とか、「このままでは〇〇で困るから、2週間に1つだけ厳選しよう」とか……。

ルールを設定して、定着させていきましょう。

本人なりのルールがないために好き勝手になってしまっているので、ルールを一緒に作ることが大切です。一方的ではなく、(それがストレス発散になっていると理解して)本人の楽しみを分かってあげながら、話し合って決めていくとよいでしょう。

どこかで折り合いをつけられる方法を掴んでいきたいものです。