役者の表情筋
例えば、すごく演技がうまい役者の人って、「そういう人生を歩んできた人の表情筋」っぽく振る舞えてるんだと思うんだよね。大雑把(おおざっぱ)な性格の人物を演じてる時の安藤(あんどう)サクラと、神経質な性格の人物を演じてる時の安藤サクラって、表情が違うと思わない?
……今これを読んでる人が「うんうんうん」って頷(うなず)いているの、伝わってますよ(笑)。あとは、ずぼらな時の尾野真千子(おのまちこ)と、すごい怒りっぽい時の尾野真千子ね。全然表情筋違うよね。
多分役者の人って、「この人はどういう人生で、どういう表情、どういう表情筋なのか」っていうのをコントロールしてると思うんだ。だから、本当にそういう人に見えてくるんだよね。
でね、何が重要かと言うと、どういう顔をしてるかっていうのはもう所与のもの、与えられてるものだから、そこをそんなにいじってもしょうがない。むしろ、「どういう表情筋をしていくか?」っていうほうが大事だと思ってる。
表情筋こそが、人を魅力的に見せたりとかするんだと思うんだよね。