(B)議論の文字化、(C)会議の進め方の変更

(B)議論の文字化

ミーティング中も、アジェンダが文字で手元にあると、議論の流れを理解するのがずっと楽になる。重要かもしれない発言を聞き逃したとしても、アジェンダを見て、「今はこの部分ですね。ここがはっきり理解できませんでした」と相手に確認しやすい。

アジェンダがない場合や、議論がアジェンダから逸脱して、馴染みのない単語や数字が多く出てきて混乱したら、その単語だけでも板書などで文字に書いてくれるように頼むと、理解しやすい。

(C)会議の進め方の変更

必要と感じたら、積極的に、ミーティングの進め方の変更を提案する。「全体としてもう少しゆっくり話しましょう」「ここで数分、日本語で内容を確認する時間をください」「英語の堪能なxxさんに、重要な部分を日本語に要約してもらいたいのですが」。

ミーティングの場数を踏まないと、こうした提案はなかなか言い出しにくい。しかし、英語で仕事をし慣れたELFユーザーからは、会議で困った際に進め方の変更を提案して乗り越えたという経験談をしばしば聞いた。

英語のミーティングで、自分の英語力の不足を率直に伝え、協力を頼むのは気が重い。とりわけ、多くの利害関係者や参加者がいる会議では難しいだろう。

しかし、お互いの理解と協力を通して課題を解決しようとする際には、英語の問題をよりオープンに話したほうが、より成果のある協議ができると、私は考える。それぞれのミーティングの状況にあわせて、可能な範囲で率直に話す方法を検討することを勧める。