江戸時代は中世とどこがかわったのか?
いま倍になった、と書きましたが、倍にしかなっていない、ともとれる。
なぜ人口がそんなに増えていないかというと、原因は主に3つ。争いと飢餓と病気です。この3つが人口の増加を妨げていた。
では蔦重が活躍した江戸時代は、中世とどこがかわったのか?
一番かわったのは、争いが減少したことでしょう。
まず、なによりも戦争がなくなった。平和な時代がやって来たのです。くわえて、悪いことをしたヤツをお上が掴まえてくれるようになった。
中世は自力救済の時代です。自分の身は自分で守る。悪いことをしたヤツがいても、そいつが強かったら、お上は見て見ぬ振り。捕まえて、罰することができません。
ところが江戸時代は違う。人を傷つけたヤツ、盗みを働いたヤツは捕まる。
悪いことをすれば捕まるのです。だから、人々は悪いことを悪いことと認識し、悪事に手を染めることがなくなる。