シニア世代の家計は、現役世代と比べてどのような特徴があるのでしょうか。赤字生活に陥らないために、予算オーバーしやすい項目ごとに支出を見直すポイントを伝授します。ここからは、高齢期に増えがちな5つの支出とその対策について解説していきます(構成=村瀬素子)
【家電の買い替え費】壊れる前に型落ちモデルを品定め
エアコン、冷蔵庫、洗濯機、給湯器、電子レンジなど家電の買い替えは、ボーナスがない年金世代には負担が重く感じられます。しかし生活するうえで必要不可欠なものなので、修繕費と同様に予算を組んでおきましょう。
私が実践しているのが、「家電買い替えリスト」の作成です。家電の寿命は10年、15年など予測がつくため、計画を立てやすいのです。2010年に購入したエアコンなら「2025年9月/10万円」など、家にある家電の買い替え想定時期と予算を記しておきます。
そのリストにのっとって、壊れる前に購入するのがポイント。もし猛暑の最中にエアコンが壊れてしまったら、家電量販店の在庫が少なく、高くても買わざるをえなくなります。切羽詰まっていなければ、需要が減る秋やモデルチェンジ直前の価格が下がったタイミングで購入すると、大幅に費用を抑えることが可能。
また、高齢期の生活に合わせて家電もコンパクトにすれば、電気代も節約できます。90歳を仮の寿命とすると、大型家電の買い替えは、せいぜいあと1、2回でしょうか。皆さんも、くれぐれもタイミングを逃さないようご注意ください。