自分の親と暮らした年月の倍以上を、義母と暮らしてきた…(写真:stock.adobe.com)
時事問題から身のまわりのこと、『婦人公論』本誌記事への感想など、愛読者からのお手紙を紹介する「読者のひろば」。たくさんの記事が掲載される婦人公論のなかでも、人気の高いコーナーの一つです。今回ご紹介するのは福井県の70代の方からのお便り。ずっとワンオペ介護をしてきた義母が介護施設に入居。後悔や心配することもあるけれど――。

義母の様子がおかしい

10月、義母が介護老人保健施設へ入所した。94歳、要介護2だ。ずっと畑で野菜やミカンを作っていたので、腰は曲がっているが体は丈夫。

義母に異変を感じたのは、私が定年を迎える少し前のことだった。

毎日行っていた畑に出ない、部屋でテレビもつけず椅子に座ってじっとしている、暗くなっても電気をつけないなど、明らかにおかしい。

しばらくすると義母の部屋が少しにおうようになった。何ごとかと探ってみると、なんと汚れたリハビリパンツが自室に隠してあったのだ。

しかも、穿いたパンツを取り替えていないようで、布団や座布団を汚すようになった。しっかりしていた人なのに……と、驚きとショックでめまいがする。