嫌なことだらけだった時でも

鈴木 僕は放送作家をやってきたなかで、いろいろなことを経験してきました。その間、常に妻はどんな時も横にいるわけですよね。なんか夫婦って面白いなと思います。

『ミキティ語録-前しか見ない』(著:藤本美貴/CCCメディアハウス)

藤本 「ハロー!ミキティ」で質問を受けていると、旦那さんのことが理解できない、夫婦がうまくいってない、と相談をしてくる方が多くて。「どうしたらいい?」と相談されても、私自身にその経験がないものもあるから、何と答えればいいのか、よく考えるんです。考えた結果、お互いの愛情表現や向き合うところを一緒にすると、意外とうまくいくのかもって今は思っています。

鈴木 SMAPが解散した前後、2015年から16年くらいの間、僕はものすごく大変でした。それこそ自分の人生の中で考えうる、あらゆる嫌なことをその期間で一気に経験した。メンタルが辛い時でも家に帰ると悲惨な状況とは、まったく関係のない空間が、そこにあるんですよね。当時は子どもが生まれたばかりでした。

鈴木さん「家が別の空間になってくれて、マルチバースとでも呼ぶべきというか。そのおかげで、僕はすごく救われたんです」

藤本 いろいろ大変だったんですね……。

鈴木 家が別の空間になってくれて。マルチバースとでも呼ぶのがふさわしいというか。そのおかげで、僕はすごく救われたんです。

藤本 なるほど。でもそうやって世のパパたちも、会社で嫌なことがあっても、家庭で救われるような。家がそんな空間になればいいですよね。ストレスを持ち込まなくてもいい空間。