カラダにはコレステロールが必要
コレステロールとは、体内の全細胞内に存在する蝋(ろう)のような質感の物質です。エストロゲン、プロゲステロンなどすべての性ホルモンや、ビタミンD(ホルモンです!)など、特定のホルモンをつくるのに欠かせません。コレステロールはまた、脂肪の消化・吸収を助ける胆汁酸となります。
80年代や90年代に育った人は、コレステロールがメディアで大げさに取り上げられていたのを覚えているでしょう。今でさえ、コレステロールは何か恐ろしいもののように描写され、何としてでも減らすべきだと言われます。
でも、「高コレステロールはカラダに悪いので、コレステロール値を下げる薬を飲めばいい」というような簡単な話ではありません。本当のところは、コレステロールは健康的なホルモンの量を保つために非常に重要です。
コレステロールには、HDL(高比重リポタンパク質)とLDL(低比重リポタンパク質)の2種類があります。
HDLは、血中の余分なコレステロールを回収して肝臓に戻すため、「善玉コレステロール」と呼ばれています。肝臓はそのコレステロールを排出して、心臓を病気から守ります。
「悪者」はLDLで、血管壁にたまって血栓になったり、そこから心臓発作や脳卒中を引き起こしたりする可能性があります。そのため、HDLとLDLの値を区別する必要があります。同じものではないのです。