株主優待券各種の写真。
株主優待券各種(筆者撮影)
「株主優待の内容が増えていく」銘柄を保有すれば、株価の一時的な変動に左右されず中長期で保有しやすくなります。例えば、初年度は500円分のQUOカードがもらえていたとして、継続保有をすれば6倍の3,000円分になったとしたら? また、3,000円分の自社商品券が継続保有で2倍の6,000円分になったとしたら? 長期保有特典のある銘柄は、売買せずとも現物で保有していれば「株主優待」の利回りも自然と上がっていきます。※株価は2月21日終値
この記事の目次
長期保有で増える銘柄はどれだけある?
「株主番号」を変えないテクニックは?

長期保有で増える銘柄はどれだけある?

長く株を保有するほどたくさんの商品券やQUOカードなどがもらえる銘柄は多く、中には6倍にまで“増える”銘柄も存在します。

まず、家電量販店のビックカメラ(3048※)(株価1,636.5円、最低投資額16万3,650円)があります。

「株主優待」は年2回。100株では2月に2,000円分、8月に1,000円分、合計3,000円分の買物優待券がもらえます。そのうち、8月に長期保有特典があり、1年以上で1,000円分、2年以上で2,000円分が追加。つまり、100株で初年度は3,000円分でも、長期特典で5,000円分まで増えていきます。権利月は2月8月です。

※証券コード…証券取引所に上場する企業に割り振られる識別コードです。従来は数字のみの4桁で構成されていましたが、2024年1月以降に新規上場した企業には、数字だけでなく英文字も入ったコードが設定されるようになっています。

他企業のIR支援を行うプロネクサス(7893)(株価1,257円、最低投資額12万5,700円)も紹介しておきます。この銘柄は、長期保有で「株主優待」が6倍にもなります。

「株主優待」はQUOカードで、100株では1年未満は500円分、1年以上は1,000円分、そして3年以上、5年以上と段階的に増えていき、10年以上なら3,000円分がもらえます。

配当+優待利回りを計算すると、1年未満では4.53%なのに対して、“10年修行”を終えると6.52%になります(※現在の株価で計算)。権利月は3月です。

 

プロネクサスの優待の写真。
プロネクサスの優待(筆者撮影)

洋服ブランドのワールド(3612)(株価2,337円、最低投資額23万3,700円)も、長期保有で「株主優待」が増え、3年以上だともらえる株主優待券が倍額になります。

100株だと半年以上で1,500円分の株主優待券がもらえ、3年以上では3,000円分と倍に。また、100株のほか、300株だと半年以上で5,000円分、3年以上で1万円分。500株だと半年以上で1万円分、3年以上で2万円分になります。

さらに、ワールドの洋服だけでなく、キッチン用品も株主優待券で買えるのが魅力です。筆者は、キッチングッズショップ「212 KITCHEN STORE」で優待券を使ったことがあります。権利月は2月8月です。

リコーリース(8566)(株価5,240円、最低投資額52万4,000円)の「株主優待」も長期特典で増えていきます。

「株主優待」はコンビニエンスストアなどで使えるQUOカードで、100株、1年未満では2,000円分ですが、1年以上保有で4,000円分、3年以上保有で5,000円分がもらえます。権利月は3月です。

なお、リコーリースは最低投資額が50万円以上なので、少し割高と思うかもしれません。ただ、連続増配銘柄でもあり、2025年3月の配当予想(1株あたり175円)が実施されれば25期連続増配銘柄になります。株価が高いと思うなら、暴落時に買うなどと決めて準備をしておくのもよさそうです。

家電量販店のエディオン(2730)(株価1,721円、最低投資額17万2,100円)も、増えていく「株主優待」です。

カード式のギフトカードがもらえ、100株だと1年未満3,000円分、1年以上だと1,000円分加算、2年以上だと2,000円分が加算となり、3年以上だと3,000円分加算されて合計6,000円分にまでなります。

これが500株だと1年未満1万円分、3年以上4,000円分加算となり、合計1万4,000円分に。最高1万株保有の優待まであります。家電量販店の「株主優待」ではあるものの、エディオン公式通販ではペットボトル飲料などが買えて食費節約にも効果があります。権利は3月です。

通信機器のリースなどを行うNECキャピタルソリューション(8793)(株価3,820円、最低投資額38万2,000円)も、長期保有で増えていきます。「株主優待」はオンラインカタログギフトで、100株では1年未満2,000円相当額ですが、1年以上は3,000円相当額に。500株になると1年未満1万円相当額、1年以上1万5,000円相当額になっていきます。権利月は3月です。