「本番」に向かって努力する経験をさせる

我が家はコンクールが家族の年中行事のひとつのように定着してしまっていたので、まるでお弁当を持ってピクニックに行くような気分で毎年のイベントを楽しんでいました。

いつしか教室の生徒さんたちも同じように、家族で一丸となって取り組む姿が見られるようになりました。

「本番」に向かって努力する経験は、人を大きく成長させてくれます。受験やスポーツでも同じですが、「ここぞ」という時に実力を発揮する経験は、小さい頃からさせておくと良いのではないかと思います。精神力や自己管理能力も、知らずと養われていくように感じています。

 

※本稿は、『「好き」が「才能」を飛躍させる 子どもの伸ばし方』(ヤマハミュージックエンタテイメントホールディングス)の一部を再編集したものです。


「好き」が「才能」を飛躍させる 子どもの伸ばし方』(著:角野美智子/ヤマハミュージックエンタテイメントホールディングス)

「僕が音楽と数学の世界に導かれた背景に、母の多くの創意工夫があったことを再認識しました。」
――角野隼斗さん(ピアニスト)

角野隼斗さんの母にして、コンクール入賞者を延べ100名以上輩出したピアノ指導者である著者による、「原石を磨く」子育て論。