「人生100年時代」といわれるなか、老後のお金が心配な方も多いのではないでしょうか。40万人以上の資産運用に関わってきたお金のプロ、ウェルスナビ代表取締役CEOの柴山和久さんは、「何歳までお金が必要になるのかは誰にもわからないからこそ、資産運用を続けて、お金の心配を減らすことが重要」と話します。そこで今回は、柴山さんの著書『新しいNISA投資の思考法 お金の悩みから解放される 正しい「長期・積立・分散」のはじめ方』より一部を抜粋してお届けします。
時間と世界経済を味方につける
資産運用をこれから始める方に、最初に取り組んでいただきたいのが「長期・積立・分散」の資産運用です。「長期・積立・分散」は、世界の富裕層や、100兆円規模の大きなお金を動かす機関投資家などが実践してきた、最もスタンダードな投資の方法です。
機関投資家というのは、個人や企業から集めた大量の資金を使って、株式や債券などで運用をする、いわば資産運用のプロです。たとえば老後の大切な年金を運用する年金基金なども、機関投資家に当たります。
世界の富裕層や機関投資家と聞くと、自分とは縁のない世界だと思われるかもしれませんが、そんなことはありません。いまは普通の個人でも、富裕層や機関投資家と同じように、「長期・積立・分散」の資産運用を実践できるようになっています。
私は、2015年にウェルスナビを起業しました。起業前には、コンサルティング会社のマッキンゼーで、ウォール街に本拠を置く資産規模10兆円の機関投資家をサポートしていました。