皿に描こうとする写真
工場で一つ一つ絵付けされる器たち(写真提供:アリタポーセリンラボ 以下すべて)
焼き物の町、佐賀県有田町。その一角に店を構える有田焼の窯元「アリタポーセリンラボ」。海外大手ブランドからもOEMの依頼が届く人気窯元が、創業220年を迎えた。7代目当主・松本哲(弥左衛門)氏に、これまでの道のりと今後の展望について聞きました。

創業230年に向けて

2024年11月、創業220年を迎えたアリタポーセリンラボ。同年12月3日に発表された OMOTENASHI NIPPON 実行委員会が主催する OMOTENASHI Selection に有田焼ミニパフェを出品、「海外の方に受け入れられるか―国際通用性」という評価基準から、高く評価され 2024年度の金賞を受賞。その美しい器から、SNSなどでも「映える」と話題になっている。

有田焼ミニパフェ
食べ終わった後にも楽しめる、有田焼に入ったミニパフェ

220年を記念した会が催され、7代目当主・弥左ヱ門 松本哲氏から、創業230年に向けての新たな取り組みも発表された。

1つは、製造過程で焼成回数を減らすことに成功し、二酸化炭素排出量が削減されたエコな新陶土「天白」シリーズの更なる追求だ。

次に、当窯の最高級ブランドとして「七代松本弥左ヱ門」銘を発表。1900年代から海外展開を続けている弥左ヱ門窯のアーカイブ資料をもとに、その芸術性や価値観を7代目弥左ヱ門が現代に調和する形で再興。進化した有田焼を再度世界へ向けて提案するために誕生したブランドです。その第1弾として、一点ものを中心としたシリーズ、ゴールドイマリ"モノリス"の展開をスタートした。