「1株優待」では投資資金回収も?
ところでこの「隠れ優待」、実際に1株買って使ったらどのくらいお得になるのでしょうか。
例えばKDDIの「隠れ優待」を使うケースを考えてみましょう。「KDDI MUSEUM」の入館料が300円(無料分は最大3人で900円)で、株価が執筆時点で4,855円、配当金が145円です。3人分を毎年1回使うとして、優待+配当利回りは1,045円。 “同じ内容が毎年もらえるとするならば”、5年で「元とれ」になります。
投資初心者は、株式投資で損をする可能性があることに対して怖いと思いがちですが、このような「1株投資」では「何年あれば“元とれ”できる」とも考えられるため、自分のペースで株式投資がしやすくなります。
〈「株主優待」とは?〉
ここで、「株主優待」について説明しておきます。私たちが株を買うと「株主」になれます。企業は株主に対し、割引券や優待券、お米やカタログギフトなどをプレゼントすることがあり、これが「株主優待」です。
〈「権利付最終日」とは?〉
権利付最終日とは、株主がその銘柄を保有することで、配当金や優待などの株主権利を得られる最終取引日のことです。
つまり、配当金や「株主優待」などを取得するためには、企業が決める「権利確定日」に、株主として株主名簿に記載されている必要があります。
例えば、2025年3月末の権利付最終日は3月27日、権利落ち日は3月28日です。そのため、3月末に優待を実施している企業の「株主優待」の権利を受けるためには、3月27日までに株を買っておかなければなりません。