学生時代のバックパック旅行のワクワクを思い出し、旅行業で起業

例えば、機械メーカーで海外営業などを経験してきたTさんが、60年近い人生を振り返って思い出した一番の「ワクワク体験」は、学生時代のバックパック旅行でした。

Tさんは、57歳の役職定年を機に起業を考え始めます。

60歳の定年後も嘱託雇用で事務職として働く道はありましたが、給与も大幅に下がり、事務職に面白みを感じることもできないため、であれば60歳で定年退職し、自分が楽しいと思える仕事をしたいと考えたからです。

当初は何で起業したらいいのか全くわからず、得意の英語を活かして英会話の先生になることも考えましたが、英語は好きだけれど、教えることは好きではないことに気づきます。

そんななか、起業塾で「できることよりワクワクすることで起業すべき」ということを学び、自分を掘り下げるワークに取り組みます。

 

『60歳の迎え方 定年後の仕事と暮らし』(著:河野純子/KADOKAWA)