私たちが直視できない3つのもの
私たちが直視できないものとはなんでしょうか。私はそれを、「人生の3つの理」だと考えました。
人生の3つの理:(1)死 (2)孤独 (3)責任
この3つの理を避けるために無意識に自分にウソをついて行っている行動が、間違った時間の使い方を生み出しているのです。
(1) 死:人は必ず死にます。
しかし、いつ死ぬかが分かっていたら、その恐怖や絶望感で何もできなくなってしまいます。そこで、普段の生活では死を忘れていた方が都合がいいのです。
死や老い、病の恐怖から目をそらし、死なないことを前提に生きています。
「死はいずれ来る」と誰もが知っていますが、「それはまだ先のこと」あるいは、どこか他人事のようにしか思っていません。
イスラエルのバル=イラン大学の研究チームの調査によると、自分の死は他人事として見がちであるという興味深い結果が示されています。
自分の死に関連する情報が出てくると、脳は自分の死について考えるのを防ぐために、本来備わっている予測システムを停止させます。
そして、「この死は他人の問題だ」と考えるような防御システムが作動します。このプロセスは無意識に行われます。
「人間の死亡率は100%」「自分もいつか死ぬ」と口では言いますが、本音ではそんなことを認めたくないのが人間なのです。