「私、だんだん大久保さんのことが羨ましくなってきた。だって、この中の誰よりも充実してるじゃない。」(清水さん)

 

大久保 何年前の話してるのよ。

清水 なんなの、その人。

小木 つき合って別れて、またつき合って別れて、俺の知らない間に何度もヨリを戻す相手がいたんですよ。そいつ、本名も教えてくれないのに。

大久保 ある時、偶然彼の保険証をチラ見して、本名を知りました。

清水 あははは。私の世代だと、そういうの「遊ばれてる」って言われてたけど、そんなつき合いでいいんだ。いまは違うの?

大久保 ハラスメントと同じで、大事なのは受け取る側の気持ちなんですよ。傍からは遊ばれているように見えるかもしれないけど、こっちも楽しい思いをしてるから。

清水 いい女風なコメント。(笑)

大久保 いまはもうなんの関係もないですけどね。ただ、向こうはこちらの鍵を持っていて、たまに家から物がなくなる気がするんですよ。そんなことってありますかね……。

清水 なんなの、この話。(笑)

小木 最近は、若いモデルの男の子を見つけたんだよね。

清水 バーテンダーの次はモデルって。大久保さん、地味に見えてどれだけ充実した青春を送ってるのよ。

大久保 30歳くらいのハーフで、めちゃくちゃイケメン。

小木 それで、むこうから誘ってくるんでしょ?

大久保 別に特別な関係じゃないですよ。年に2回ぐらいごはんにいくだけ。もちろん、2人きりじゃないし。

清水 私、だんだん大久保さんのことが羨ましくなってきた。だって、この中の誰よりも充実してるじゃない。恋愛もフリーだしさ。

大久保 じゃあ、このままでもいいのかな。私、パコ美(愛犬)を飼い始めてから、性欲がまったくなくなったんですよ。

小木 まったく、は嘘でしょう。

大久保 ごめんなさい、まったくは嘘。でも毎日だったのが、中5日くらいになった。

清水 いいよ、そこまで正直に申告しなくても。(笑)

大久保 聞いてください、これは大事な話なんで。この性欲っていうものが一切なくなったら、選ぶタイプも変わってくるんじゃないかと思うんです。一緒にいてくつろげるような、60代や70代の男性も伴侶の対象になるかもしれない。でも、たまにポッと出てくる以上は、まだ40前後くらいの男性にこだわるしかないじゃないですか。

清水 なるほど。大久保さんはいま、難しい年頃だってことね。結局のところ、彼氏は欲しいの? 欲しくないの?

大久保 もはや、それすらわかんないです(笑)。生活はすごく充実してます。家に帰ればパコ美がいるから、ひとりでごはんつくって食べても全然寂しくないし、家の広さにも満足してるし。

小木 ただ、歳を取った時、仕事もなく、ひとりきりで家にいるのだけはイヤだってことなんだよね。これは俺も一緒です。