ゲストの大久保佳代子さんと小木博明さんは、同じ事務所の先輩後輩として親しい間柄。かつてこの連載でも、大久保さんの小木家への頻繁な出入りを、光浦靖子さんが指摘していたことがありました。実は大久保さんは、“ある計画”を立てているのです。しかしそれを聞くと、清水ミチコさんはただちに反対して……後編は、小木さんが結婚した理由からーー(構成=南山武志 撮影=木村直軌)
充実してると言えば、充実してる
小木 大久保さんの気持ちはわかるんですよ。俺も孤独がイヤで結婚したようなものだから。そのための、子どもだし。
清水 でも、子どもは自立していくよ。
小木 自立させないですもん。
大久保 どんな親なんだ。(笑)
小木 娘が留学して、外国人と恋愛して結婚して海外に住む、なんてことになったら、もうおしまいですよ、俺は。
大久保 いいね、家族をそれだけ大切に思えるっていうのは。
小木 あんなに子ども嫌いだったのに、不思議。もちろん、いまはひとりの時間も楽しいですよ。でも、ひとりで死んでいくことを考えただけで、こわい。
清水 へー、意外。小木さん、強そうに見えてた。
小木 歳を取って、テレビを見る以外、することがないような生活もしたくない。すでに俺、テレビも映画も飽きてきてるんですよ。
清水 早くない?
小木 かろうじてネットはまだ見てますけど、たぶんものすごいスピードでいろいろなものを見てきたから、どんどん飽きがきちゃってるんですね。それで、いま一番面白いのがカードゲーム。
清水 アナログに戻った。
小木 でも、カードゲームは相手がいないとできないじゃないですか。だから、やっぱり孤独がこわいです。そういえば大久保さん、自分は孤独だと言いながら、あのバーの男とはちゃんと別れたの?