俳優の小澤征悦(ゆきよし)さんがナビゲーターを務める、2025年4月5日から始まった日本テレビ系の報道番組『サタデーLIVE ニュース ジグザグ』(毎週土曜 午前11:55=読売テレビ制作)。小澤さんが報道番組のメインを担うのは初めてとなります。今回、オファーを引き受けた理由や俳優業のこと、大きな影響を受けたボストン留学や父・小澤征爾さんなどご家族のお話をうかがいました(構成=かわむらあみり)
50歳の新しい挑戦は個性を大事にしたナビゲーター
オファーをいただいた時、率直に「冗談ですよね、なんで僕なんですか?」と驚いたんです。役者の仕事を中心に何十年とやってきたので、経験もあまりないですし。ニュースを扱う番組では、以前『スッキリ』(日本テレビ系列 2006年〜2023年放送)で5年ほどコメンテーターを担当させていただいたことはあった。でも、それは司会の加藤浩次さんがいたから、自分が何を言っても拾ってくれる安心感があったんです。今回は逆の立場なので、最初はできないと思っていたのですが、番組のスタッフの方ともお話をさせていただくなかで、とても熱意を感じました。
もとよりオファーをいただけることは有り難いことですし、嬉しいこと。役者は毎回違う役を演じ、現場を共にするのは毎回違う人たち、そんな一期一会の環境でリスクも含めて仕事をさせていただく。報道番組のナビゲーターは、仕事内容は役者とは全然違うものですが、自分の役割と向き合うという意味においては、あまり変わらない。
今50歳の自分にとって、これは新しい挑戦でもあります。60歳だったらできなかったかもしれないと思うと、ひとつのチャンスをいただいたので、「こうなったら覚悟を決めるしかない」と決断しました。そして、小澤征悦という人間がやるからには、自分が持つ個性を大事にしていこうとも思っています。
僕はニュースの専門家やプロフェッショナルではないので、わからないこともたくさんある。そこを逆手にとって、視聴者の皆様の代表のような気持ちで「これはなんでこうなるの?」と言える立場で居たい。無理して出来る人を装ってもメッキはすぐに剥がれますし、カッコつけても意味がないからです。