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日本人の死因の上位3位は「がん(悪性新生物)」、心筋梗塞などの「心疾患」、脳梗塞などの「脳血管疾患」。これら「三大疾病」と呼ばれる病による死亡率は45.6%で、実に2人に1人はそれが原因で亡くなっているそう(厚労省「令和5年人口動態統計」)。生活習慣改善を通じて、今すぐにでも対策をしたいところですが、どこから手を付ければ…という方も多いはず。その意味で「“口腔ケア”がオススメ」と語るのが幸町歯科口腔外科医院の宮本日出院長です。宮本先生いわく、比較的手軽である上、手をかけることで、実際にこれらの発症リスクを抑えられる可能性があるそうですが――。

「口の疾患」対策のポイント

今回の記事では、全身の健康に影響を及ぼす可能性のある「口の疾患」にフォーカスを当てたいと思います。

「口の疾患」と聞いて、多くの方がまず思い浮かべるのは「むし歯」と「歯周病」ではないでしょうか? 確かに歯科医療に携わっていると、お口のトラブルとしてこの2つに悩まされている方を多く目にします。そしてこれらの疾患の対策としては、それぞれに適したオーラルケアグッズを選ぶことが大切になります。

ではどうすれば適したグッズが見つかるのでしょうか? 

その見極めには<口臭>がポイントとなります。

そもそも口臭は強かれ弱かれ誰にでもあるものです。そしてそれは、お口の清掃状態が原因で生じる「生理的口臭」と歯周病が起こす「病的口臭」に大別できます。この二つを見分けるために、自分で簡単にできる口臭の識別方法をご紹介しましょう。

10cm×20cmほどのビニール袋に口をつけて、中にゆっくりと息を吐いて袋を膨らませます。袋が一杯になったら口を離し、袋を閉めてください。深呼吸をしてから、まだ袋に息の温かさが残っている内に中の臭いを嗅いでみてください。