管理職ポストをかなり自由に「増やしてきた」

男女の年齢別のデータ(下図表)から男性の1995年と2015年の数値を比べれば、1995年に50代前半で11.1%だったものが、2015年にはなんと5.0%と約半分になっています。

<『罰ゲーム化する管理職 バグだらけの職場の修正法』より>

管理職の削減というと、解雇やリストラなどが原因のようにイメージされるかもしれませんが、実際には管理職は徐々に引退していきますので「新しいポストを増やさない」という自然減による影響もあります。

反対に、管理職ポストをかなり自由に「増やしてきた」のが80年代までの日本企業ということです。

人を長く雇用する場合、「いつまでたっても出世できない」ということは仕事のモチベーションに響きます。80年代までの日本企業はモチベーション低下を防ぐために、「あいつは長年頑張っているから、会社でなんらかの上位ポストを用意しよう」ということが多くの企業で行われてきました

「部下無し管理職」、課長・部長の「補佐職」、「スタッフ管理職」など呼び方は多様ですが、直接的な部下を持たないが管理職扱いである層が多く生まれました。