さらに馬力に磨きがかかる
ところが、大の里は違いました。令和5(2023)年五月場所、幕下10枚目格付出で初土俵を踏みます。力士として最初の一番で石崎(現朝紅龍)に突き落としで敗れましたが、圧力に屈したわけではありません。攻め込みながら詰めを誤り、逆転負けを喫した相撲でした。
その後の闘いを見ても、ほとんどが自ら強く当たって圧力をかける攻めの相撲でした。大相撲経験の豊かな力士を相手にしても、圧力や馬力で劣ることはありません。むしろ、負ける時は、自身の圧力が強く出足が良すぎて、土俵際で逆転される相撲がほとんどでした。
入門から1年半、大の里はさらに馬力に磨きがかかりました。横綱照ノ富士と対戦しても、立ち合いの当たりでは引けを取りません。
あとは、勝負の詰めをしっかりすること。そのためには腰の高さも改善していかなければなりません。そのあたりは本人が一番理解しています。