大の里はまだまだ発展途上
そしてもう一つ、細かい技を磨くことです。対戦相手からのマークも、場所ごとにきつくなっていきます。大の里としては得意の右四つになるためにはどうすればよいのか。不利な体勢になった場合にどう対処すればよいのかを考えなくてはなりません。
対応力を磨くには日々の稽古しかないでしょう。まだまだプロの世界での経験ではほかの力士に勝てないわけですから、経験の浅さを稽古で補わなければなりません。黙々と稽古を積むことも大事ですが、自らの足りない点を集中的に繰り返し繰り返し稽古で補っていく必要があります。
あとは、師匠の教えです。大の里の課題は、師匠である二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)が一番よくわかっています。
師匠がどう教えていくのか、課題をどう克服させるのか。これは、大の里という万人が認める大器だけに、師匠の手腕にもかかっています。
場所ごとに強くなっていく大の里の姿を見る楽しみも湧いてきました。ですが、大の里はまだまだ発展途上です。もっと強くなります。すべてがかみ合ってきたときに、それが2年後か3年後か、誰も太刀打ちできないほどの最強横綱になる可能性を秘めています。