かたいものを食べにくく
感じるようになったら
舌骨上筋の機能低下は、やがて全身の健康にも影響を及ぼします。
「かたいものを食べにくく感じるようになり、食への関心が落ちて食事量が減少。よく噛まないといけない肉や魚、野菜などを避け、うどんやパンのようなやわらかい食品を好むようになります。栄養の偏りが続くとやがて、全身の筋肉量が減ってしまうのです」
身体的な衰えが進むことで外出がおっくうになり、さらに筋肉量が減少するという悪循環に。すると、転倒や寝たきりの危険性が高まります。また、家族や友人との外食を避けるようになることで社会性が低下し、認知症のリスクも増加しかねません。
「口と全身の健康維持は表裏一体。フレイルの段階なら健康な状態に引き返すことは可能です。1年前と比べて口腔機能が落ちていると感じたら、すぐに対策を始めましょう」