1日24時間を8時間ずつに分けて考えてみる

日常の快適さについて考えるとき、1日24時間を8時間ずつ三つに分けて考えてみるとわかりやすいかと思います。24時間のうち、8時間は働く時間、8時間は眠る時間、そして残りの8時間が好きなことができる自分のための時間。

この「自分のための8時間」をどう使うかを、しっかり考えることが大事です。「自分のための8時間」には、通勤時間やお子さんのお迎えの時間なども含まれますから、それらを除くとずっと短くなります。私はなるべくこの時間を長くとるために、通勤時間がかからない職場の近くに住み、満員電車のストレスを減らすために大好きな自転車で通勤するという選択をしています。

日常生活にはがんばらなきゃいけないことが多いですが、この「自分のための8時間」の中で、「今はがんばらなくていい」という時間をもつことが大切だと思っています。

私にとっては、ソファ代わりでもあるベッドで猫たちと一緒にゴロンとして本を眺めている時間です。だから、その空間が快適な状態であることはすごく大事で、朝起きたら必ずベッドメイクをして整えています。シーツ類は毎日肌に触れるものですから、肌触りのよいものにしていますし、きちんと洗濯するようにもしています。リラックスできているときのその空間が快適であることも、とても大事です。

大切なのは、日常生活の一コマ一コマを自分が快適と感じているかどうか。もし快適じゃないと気づいたら、それを流してしまわず、すぐに変える。たとえば私が長年持っているお気に入りのお洋服の中には、背中の幅がちょっと窮屈になってきたシャツがあるんです。着られないわけではないけれど、ちょっと動きにくい。そんなとき、もしお気に入りだったとしても、仕方ないよねと手放す。快適さのために前向きにする判断です。

※本稿は、『人生たいていのことはどうにかなる あなたをご機嫌にする78の言葉』(扶桑社)の一部を再編集したものです。


人生たいていのことはどうにかなる あなたをご機嫌にする78の言葉』(著:高尾美穂/扶桑社)

NHK「あさイチ」などのTV出演でもおなじみ産婦人科医・高尾先生が贈る、あなたを前向きにする言葉集。

いつもお守りのように手元に置いておいて、悩んだとき迷ったときに開いてみてください。

きっと目の前がぱっと開けてくるはずです。