女性の体は年齢とともに変化し、さまざまな不調を感じやすくなるもの。「仕事を続けるためにも、調子のいい状態を長く保ちたい」と話す俳優の榊原郁恵さんが、婦人科医の高尾美穂さんに心と体をいたわる「セルフケア」の極意を学びます(構成:内山靖子 撮影:浅井佳代子)
睡眠は質だけでなく量も必要
榊原 運動はそれなりにしているものの、睡眠に関しては劣等生かも。私、0時前に寝たことがないんです(笑)。早くて深夜の1時や1時半くらい。
高尾 かなり遅めですね。
榊原 それでも夫(故・渡辺徹さん)がいた頃は、「まだ起きてるのか? 早く寝ろよ」なんて言われましたけど、今は何時まで起きていようが自由。だからどんどん遅くなっちゃって。
高尾 ちなみに、朝は何時頃に起きているんですか?
榊原 舞台の仕事をしているときは、大体7時くらい。前の晩に何時に寝ようが、その時間になったら必ず起きるのが長年の習慣になっているんです。
高尾 それが郁恵さんの睡眠パターンになっているけれど、できれば睡眠時間はもう少し増やしたほうがいいですね。理想は7時間強。これは自分で意識しないと確保できないので、ぜひ気にしていただきたいです。
榊原 最初の3時間しっかり寝れば大丈夫とか、「量より質」という話も聞きますが……。
高尾 確かに、最初の3時間にぐっすり眠るのも大切です。成長ホルモンが多く分泌され、肌や髪の潤いの維持につながりますから。ただ、この時間は「頭」を休めているので、「体」も休めるためには後半の4時間強も必要なんです。