白く輝く健康的な歯と、すっきり引き締まった口もとは、若々しさと清潔感を印象づける要です。しかも、毎日のケアや習慣、プロのメンテナンスなどにより、大きく差が出る部分でもあります。“老けイメージ” を払拭するためにも、女性目線のオーラルケアを歯科医師の石井さとこ先生に教わりましょう(撮影=目黒智子(人物)、ジョン・チャン(商品) ヘアメイク=広瀬あつこ(石井先生) スタイリング=大沼 静 文・構成=片岡えり)
口もとに表れる健康的な美しさ
山本 口内ケアには個人的に興味があります。
石井 浩未さんは、歯も口もともフェイスラインもとてもきれい。意識的にメンテナンスしているのがわかります。
山本 15年くらい前に、矯正治療を受けたくてクリニックを訪ねたのです。そのとき、歯科医師から「30代なら矯正をすすめるけど、嚙みあわせも悪くない。それより日々のケアを丁寧に」と教わりました。それ以来、毎晩15分かけて、歯を1本ずつ磨いています。
石井 その意識、すごく大事。朝昼は無理でも、夜だけは歯ブラシ、デンタルフロス、歯間ブラシを使って、1日の汚れをしっかり取り去りましょう。
山本 フロスと歯間ブラシは、どちらも必要ですか?
石井 優先すべきはフロスですね。黄ばみやすく、虫歯菌や歯周病菌が溜まりやすい歯と歯の間を掃除するのに適しています。でも、生え際の隙間を掃除するのは、歯間ブラシが便利です。
山本 そういう使い分けをするのですね。歯磨きの正しい手順を知らない人も多いかもしれません。
石井 まずは、口ゆすぎ。20mLくらいのぬるま湯を口に含み、舌を絡めつつ、あらゆる方向に動かして30秒程度クチュクチュします。
山本 シャンプー前に髪をお湯で予洗いするイメージですね。
石井 はい。大きな汚れを落としてから歯磨きです。鏡を見ながらブラシを歯の表面に垂直に当てて全体磨きを。その後、歯と歯茎の境目に斜め45度で歯ブラシを当てて磨きます。力加減も重要。ブラシを優しく握り、ゴシゴシではなくモジモジするイメージで。強いブラッシングは歯茎を傷つけるなどダメージにしかなりません。