山本 大人は唾液も減りやすいと聞きました。
石井 唾液には口内の雑菌を洗い流し、口臭や虫歯、歯周病を予防する役割も。やわらかい食べ物が増え、よく嚙まなくなったことやスマホの普及で会話が減り口を動かすことが少なくなった現代人は、昔より唾液の量が減っているといわれます。
山本 口をしっかり動かす職業の人たちは、フェイスラインもすっきりしていますよね。アナウンサーとか、舞台女優とか。
石井 顔は32種類の表情筋で構成されていて、その約7割が口もとに集まっています。なかでも口を囲む口輪筋は放射状に広がり、頰やアゴと繫がっているため、口を大きく動かすことで顔全体の筋肉を刺激できるのです。頰が上がり、ほうれい線が薄くなって、アゴのラインも引き締まるなど、想像以上の美容効果が。口内マッサージや舌トレ、唇エクササイズと同時に、パソコンやスマホから離れて会話を楽しむことも、アンチエイジングの有効な手段です。
山本 邪馬台国の女王、卑弥呼が80代でも若々しかったのは硬いものを好んで食べていたから、と漫画で読んだ記憶があります。
石井 ある意味事実です。歯周病が進行し、歯が使えなくなると顔にも影響が。何歳になっても嚙める歯を保つために、3ヵ月に1回は歯科で歯石クリーニングなどのメンテナンスを受けたほうがいいでしょう。痛みがないときに行けば、トラブルの芽も早く摘めます。
山本 若さをキープしたいなら、マイ歯科医を持つべきですね。