デビュー25周年に
今年デビュー25周年になります。演技の仕事は、楽しいと思うより大変だと感じることのほうが多かったですね。役柄にもよりますが、違う誰かになるということはとてもエネルギーがいります。経験が増えることによって、「これくらいはできて当たり前だ」と、自分で自分を縛って緊張することもありました。そんなこだわりは、歳を重ねることで少しずつ手放せたと感じています。
演じることは生ものだから、正解がない。その時生まれるものが正しいと思うと、「完璧にやろう」という考えではなくて、「そういうこともあるよね」という揺らぎの感覚も素敵だと思えるようになりました。
なんだかんだ悩んでも、どんどん時間は過ぎていく。だから「まあ、いっか」って切り替えて今を生きることが大事だと思っています。「死」を「いつか起こること」だと受け入れると、かえってよくないものや怖いものだと思わなくなるんじゃないかな。死ぬことは自然の摂理だと考えるくらいの感じで受け入れたら、ポジティブに生きられると考えています。
私自身は、「楽しかった!!ハハハハ」って笑って死ねたら最高だなって思っています。
観終わった後に、笑って心が前向きになる。心がふわっと温かくなるようなドラマだと思うので、ぜひお楽しみに観てください。
NHK総合 毎週土曜 夜10:00〜10:45
【原作】カレー沢薫「ひとりでしにたい」
【脚本】大森美香
【音楽】パスカルズ
【出演】綾瀬はるか/佐野勇斗/山口紗弥加/小関裕太/恒松祐里/麿赤児/岸本鮎佳/藤間爽子/小南満佑子/コウメ太夫/國村隼/松坂慶子
【制作統括】 高城朝子(テレビマンユニオン) 尾崎裕和(NHK)
【演出】 石井永二(テレビマンユニオン) 小林直希(テレビマンユニオン) 熊坂出