大きな搾取

でも、それって「多少の損」ではなくて「大きな搾取」になったりします。

実際にモノや時間を奪われるわけではなくても、「自分らしく生きられない」のも搾取なのですよ。

『人間関係に「線を引く」レッスン 人生がラクになる「バウンダリー」の考え方』(著:藤野智哉/ディスカヴァー・トゥエンティワン)

ただ「自分が搾取されている」って認めるのは難しいですよね。

「あの人はよかれと思って言ってくれているから、そんなことはない」
「たまたまそう言われただけで、私が気にしなければいい」

という言い訳が脳内を駆けめぐります。

でも実際には、搾取されているのです。

親子関係とかでもそうですよね。自分は物理学を学びたかったのに、親に言われてしかたなく医学部に行ったら、大学の勉強が好きになれない、というケース。

「親はきっと、私の将来のためを思って言ってくれたんです」

という解釈もなくはないですが、実際は親が子どもに自分の夢を押しつけているだけで、「親に人生を搾取されている」ともいえます。