「今すぐ断ち切る」は最終手段

たとえば、次のような相談をしてくる状態の人がいたとします。

「職場の人間関係がめんどくさい。しょっちゅうグループラインで連絡がくるし、怖い先輩もいる。『もう、ラインをブロックします』とはっきり言って断ち切ることがバウンダリーを大事にするってことですよね」

『人間関係に「線を引く」レッスン 人生がラクになる「バウンダリー」の考え方』(著:藤野智哉/ディスカヴァー・トゥエンティワン)

けれどもそういうわけでもないんですよね。

「線を引いて、自分を大事にする」ということは、「今すぐ断ち切る」「今すぐやめる」ということではありません。

もちろん、「断ち切るな」と言っているわけではないですよ。断ち切りたかったら断ち切ってもいい。

ただ「今すぐ断ち切りたい」というのは一番わかりやすく一番簡単な答えですが、最終手段です。

そもそも「今すぐ断ち切る」「今すぐやめる」と思うときって、精神的に追い詰められていることが多いものです。

そんな時には冷静な正しい判断はできっこありません。