AIに代替されにくい仕事

たとえば、保育士、介護士、整体師、カウンセラーなど、相手のニーズに適した対応を求められる仕事は「変数(未知あるいは不定で値が変化するもの)」が多いため、AIに代替されにくいと言われています。

接客業の世界では、セルフオーダーやセルフレジが増えていますが、カウンター越しに接客する高級すし店の職人の仕事は、ロボットには代替できません。

こう断言できるのは、私が人一倍すし好きで、高級すし職人の仕事がAIに代替可能かどうか実証するために、すし職人の修行をはじめたからです。私のさまざまな資格取得や経験は、まさにこの「人間にしかできない領域」を追求してきた結果なのです。

すしの世界の学びには、正解もなければ終わりもありません。魚介類の鮮度の見極め方、ネタの切り方から、シャリやワサビの量はもちろん、にぎりを出す順番やスピード、タイミング、お客さまとの会話まで、一人一人のニーズに応える変数がとても多いのです。これこそまさにAIに代替できない「非認知能力」で、「AI時代を生き抜くために必要な数値化できない能力」です。