独立プロダクションのプロデューサー

独立プロダクションのプロデューサーは、彼らが自ら立ち上げた中小の制作プロダクション、もしくは中小の映画配給宣伝会社の代表でもあり、それぞれが制作する作品には独自のスタイルや特徴があります。

ヒューマンドラマを得意としている、野心的な作品の制作に定評がある、または同じ監督と企画開発も共同で行って、海外映画祭で高い評価を得ている人が多いです。

大手映画会社のように、年間に必ず決まった本数を制作しなければならないということはありませんが、プロダクションを会社として維持していくために、ある程度定期的に制作し続けなくてはなりません。また、自己資金は潤沢ではないので、出資せずに制作に徹するか、大手映画会社や他社と製作委員会を組んで資金を調達します。

そのうえで、会社の利益となるプロダクションフィー(手数料)を確保していく必要があり、もし制作費がオーバーした場合は、その利益分が持ち出しになるというリスクとも背中あわせです。

映画を完成させるために課題や問題を解決し、出資者の意向や要望にも応えながら制作体制を調整、構築する能力が求められるのは大手のプロデューサーと同じですが、自ら決定権を持つとともに大きな責任も負います。

それでもチームを組み、力を合わせて映画を生み出す喜びや、多くの人々に見てもらえた時、世界で評価された時の達成感は他では得られない仕事で、純粋に映画を愛している人が多いです。