慢性腎臓病と歯周病の関係

では、なぜ丁寧な歯磨きが慢性腎臓病の予防につながるのでしょうか。

例えば、歯周病は歯茎に炎症を引き起こし、歯を支えている骨を溶かしてしまいます。

その際に歯周病菌が出した毒素は、血液を通じて全身に巡り、血管の内表面を障害することで、腎臓の機能にも悪影響を与えるのではないかといわれています。

実際に慢性腎臓病の患者さんの多くが歯周病を患っており、その数は健康な人と比べると1.7倍という調査結果もあるほどです

詳しい原因は明らかになっていませんが、慢性腎臓病による免疫機能の低下やカルシウム吸収、骨代謝の異常などが一因と考えられています。

口内環境に関してはセルフケアだけでは行き届かないところもあるため、定期的に歯科医を受診して、メンテナンスをしてもらうように努めましょう。

※本稿は、『東北大学病院が開発した 弱った腎臓を自力で元気にする方法』(アスコム)の一部を再編集したものです。

【関連記事】
塩分制限を続ける65歳男性。大好きだったチェーン店の料理を食べたら驚いたことに…専門医「日本は<塩分大国>。朝食の定番すら塩分過多のものが」
理想的な1日の塩分摂取量、実は思っている以上にかなり少なく…専門医「だからといって減塩食品や減塩調味料を選ぶと思わぬ落とし穴に」
横になったまま1日過ごすだけで<2歳>も老化?腎臓リハビリ専門医「かつては安静第一で病状が回復しても、ベッドから起き上がれない患者が後を絶たず…」

東北大学病院が開発した 弱った腎臓を自力で元気にする方法』(著:上月正博/アスコム)

あなたの腎臓は悲鳴をあげていませんか?

腎臓はよくならないと諦めている人、人工透析が心配な人、そして「腎臓に不安」を抱えるすべての人に。

東北大学病院が開発したこの簡単メソッドで、クレアチン値、eGFR値の悪化を防ぎ、人工透析も回避しましょう!