成功事例のない「どうしたらいいかわからない時代」へ

皆さんは今どこの学校に進学しようとか、どんな職業に就こうかとか、考えているわけですけれども、それを決める時に、一番先に勘定に入れなければいけないのは、日本はこれから急激に人口が減るという社会状況です。

短期間にこんな急激な人口減を経験した国は歴史上存在しません。だから、どうしたらいいかわからない。誰も知らないんです。

人口減の局面にどう対処したらいいか、成功事例が歴史上にはないんですから。そういう「どうしたらいいかわからない時代」に皆さんは突入してゆくんです。

そんなこと言うとびっくりするかも知れません。なぜ、そんな大事なことなのに、みんなもっと真剣に議論しないんだろうかと、疑問に思うでしょうね。

本当にそうなんです。議論しないんです。どうしてこうなったのか原因を探り、現状はどうなっているのかを調査し、どう対処するのか政策を立てるためのセンターが今の日本政府部内には存在しないんです。

この巨大な問題に対処するための政府機関がないんです。

たしかに「少子化対策」とかはあります。婚活を支援するとか、保育所を増やすとか、教育を無償化するとか、そういうことをしていますけれども、人口減というのはそんな目先の政策でどうこうなる話ではないんです。