骨質の良し悪しを決めるコラーゲンは、量より質を保つことが大切です。骨が折れやすい人も折れにくい人も、実はコラーゲンの量は同じ。問題は質なのです。そのためには良質のタンパク質が欠かせません。
豆腐、納豆などの植物性、肉や魚などの動物性でも大丈夫。近頃は、1個につき10g程度のタンパク質が入っているヨーグルトなども市販されていますので、食の細い方は、そうした機能性表示食品を利用するのもひとつの手です。
ただ、タンパク質は摂りすぎると腎臓に負担がかかってしまうので、サプリメントなどに頼りすぎるのはおすすめしません。
そもそも、タンパク質は体内でアミノ酸に分解されてから貯蔵庫に保管され、必要に応じて、体のあちこちに運ばれていくというシステムになっています。
つまり、いくらコラーゲンやアミノ酸のサプリを飲んでも、食事で摂ったタンパク質と同じ貯蔵庫に保管されてしまうので、それが直接骨の形成に活かされるとは限らないのです。ですから、食品からしっかりタンパク質を摂ることをまずは意識していきましょう。
もうひとつ、丈夫で折れにくい骨をつくるためには、運動が欠かせません。運動で適度な刺激を与えることで、「この刺激に耐えられるようなコラーゲンをつくろう」と脳が指示を出すのです。
目安としては、1日3000歩くらいのウォーキングを習慣に。腰や膝が痛む人は、週に1回でいいので、水中ウォーキングがおすすめです。
骨は、ほかの臓器に比べて新陳代謝が盛んで、古いカルシウムやコラーゲンはどんどん溶かされて生まれ変わっていきます。ですから、何歳からでも遅すぎるということはありません。
バランスのいい食事や運動にきちんと取り組めば、いくつになっても、丈夫で折れにくい、しなやかな骨をつくることができるのです。自宅で簡単に行える体操を次ページから2つ紹介しますので、ぜひ、参考にしてください。