要求はさらにエスカレートした
この盗撮画像データはリーダー格の生徒を中心とするLINEグループで共有されました。加害者の男子生徒も指令を無事に実行したことから、LINEグループの仲間入りを果たすことができたのです。
しかし、要求はさらにエスカレートし、盗撮行為の回数は増えていきました。やがて通学中の駅など学校外でも盗撮行為をするようになり、逮捕されたときにはカメラロールに膨大な画像や動画データが残っている状態でした。
私がクリニックで面談をした際、その生徒は「集団から男として認められ、仲間に入れてもらった感覚があった」と話していました。
最初から盗撮行為そのものに興味があったというよりも、盗撮をすることが自分を「男として認めてもらう」ための手段、つまり承認欲求が満たされることが重要な強化子になっていたのです。