1回30秒で生涯しなやかな体
そもそも、自分の足首が柔らかいのか硬いのか、わからない人もいらっしゃるでしょう。手っ取り早く柔軟性を確認する方法は、しゃがむこと。まず次のページのチェックテストに挑戦してみましょう。足裏とかかとがぴたりと地面についたまま、ふらつかずにしゃがめる人は、実はそんなに多くありません。
うまくしゃがめなかった人は、私が考案した「足首やわやわストレッチ」を生活に取り入れてみてください。硬くなった足首に関連する部位を柔らかくほぐすことで、誰でもスムーズにしゃがめるようになります。日々の成果を実感するためにも、ストレッチの前後にしゃがむ動作を習慣づけるとよいでしょう。
足首が柔軟に動けば、連動するふくらはぎやすねの筋肉もほぐれて、しっかり伸び縮みするようになります。すると筋肉量が増え、ひざや腰などの関節への負担が軽減され、姿勢も整っていく。首や肩のこりが治ったという声も届いています。
さらに、血流がよくなることで心臓への負担が減り、血圧が下がる、血中コレステロールの代謝が促されて脂質異常症が改善される、といった効果も。足首が柔らかければつま先がスムーズに持ち上がるようになるため、つまずいて転倒するリスクも軽減でき、健康寿命を延ばすことにもつながるでしょう。
次回から紹介するのは、基本の3つのストレッチ。足首の関節、そして足首と連動しているすねとふくらはぎの筋肉にアプローチします。それぞれ座り姿勢、立ち姿勢、寝姿勢で行う方法を用意しました。
高い効果を得られるのは座り姿勢ですが、体の状態に合わせて、やりやすい姿勢を1つ選んでください。朝、ふとんの上で、テレビを見ながら、トイレに立ったついでに――など、日常生活の中に組み入れるとよいでしょう。
各ストレッチは片足30秒ずつ。3種類行っても、たった3分で終わります。やりすぎるとかえって筋肉が固まってしまうので、1日1セットが目安。多くても3セットまでに留めてください。
呼吸を止めずリラックスして行い、痛くなるまでやらないことが鉄則。足首の柔軟性を保つには、継続することが何より大事です。無理なく続けられるストレッチで体の土台を整え、10年後、20年後も元気に人生を楽しみましょう。