一貫性や整合性にこだわりすぎない
たとえば、「今日から禁煙する」と本気で宣言したのに、その後で再びタバコを吸ってしまったとしましょう。
一見、これは意志の弱さや無責任に見えるかもしれませんが、その時々の感情や状況を優先しているからこそ。その瞬間は「本気でやめたい」と感じていたのですから、あとで状況が変わってしまうことも当然あり得る。
そこには矛盾を許容する心の余裕があり、それが「今、ここ」を生きていることにほかなりません。もっと言えば、「こう生きる」と決めていても、新たな選択肢が現れたときに「これも良いかもしれない」と柔軟に対応できる心のゆとりがあるとも言えます。
一貫性や整合性にこだわりすぎると、人生は非常に息苦しくなってしまうもの。「自分はこう生きなければならない」という強い思い込みが生まれ、それ以外の選択肢や可能性を否定してしまうことにつながります。現代のような変化の目まぐるしい時代では、自分の思い込みやルールに縛られてしまうと、うまく変化に対応できなくなる可能性もあるのです。