ささいな誤解や感情の行き違いがもとでギクシャクしてしまうご近所との関係。住み慣れた場所で気持ちよく生活するために知っておきたい、トラブル解決のヒントを専門家が教えます(構成:上田恵子 イラスト:島内美和子)
【ケース2】バーべキューの煙と臭いで大迷惑
わが家は密集した住宅街の一戸建てです。お隣はBBQが大好きで、月に1度はガレージで開催。お酒を飲んで騒ぐわ、煙が上がって洗濯物に臭いがつくわで、窓も開けられません。
近隣住民も迷惑しているようなので一度話をしに行ったのですが取り合ってもらえず。役所に相談したら、うちが苦情を言ったことがバレて気まずくなりそうで……
(57歳・会社員)
近隣住民も迷惑しているようなので一度話をしに行ったのですが取り合ってもらえず。役所に相談したら、うちが苦情を言ったことがバレて気まずくなりそうで……
(57歳・会社員)
<小野弁護士の回答>
一軒家の個人的スペースでのBBQで、頻度は月に1度。悪質とまでは言いにくい状況であり、所有地内でのこのような行為を強制的にやめさせるのは難しいと言えます。
とはいえ困っているのは事実なので、お互いが気持ちよく暮らすための調整は必要です。
当事者間での話し合いがうまくいかないということですので、自治体に相談し「洗濯物に臭いがつくので、事前にBBQの日程を知らせてほしい」「X時からX時は避けて」「大量の煙が外にいかない工夫をしてほしい」など、要望を伝えてもらうのがいいでしょう。
自治体や警察に相談しても、むやみに名前を明かされることはないので安心してください。
<鈴木さんの回答>
関係を壊さない言い方として、たとえば「洗濯物に臭いがついてしまって、この前困ったんです」とか、「今すごい叫び声が聞こえたけど何かありました?大丈夫?」と気遣う様子で接するのはどうでしょう。
引っ越す予定がない以上、この先もおつき合いが続くご近所さんです。感情的にならず、角が立たない柔らかな言い方を考えるといいと思います。