ささいな誤解や感情の行き違いがもとでギクシャクしてしまうご近所との関係。住み慣れた場所で気持ちよく生活するために知っておきたい、トラブル解決のヒントを専門家が教えます(構成:上田恵子 イラスト:島内美和子)
《法律のプロ》小野章子
管理組合、自治体、警察。第三者を間にはさんで

《法律のプロ》小野章子さん
近隣トラブルの中でも、騒音問題はコロナ禍以降、特に増えている印象です。リモートワークで自宅にいる時間が長くなり、周囲の生活音が気になる人が増えたのが一因でしょう。
また、海外からの旅行客が増えるに伴い空き家を活用した民泊が増加。文化や習慣の違いから、ゴミや騒音の問題が頻発しています。
さらにここ数年は「薪ストーブ」の人気が高まり、煙や臭いのトラブルも増えました。
問題解決には管理組合、自治体、警察など、中立の立場の第三者をはさむことが基本になります。
それでも解決しない場合は弁護士に相談となりますが、ご近所トラブルの場合、慰謝料の金額は数万円から高くても数十万円のことが多く、費用対効果の観点では、その手前で解決するほうが望ましいケースが少なくありません。