ついにおじさんは気づいた

まあそういう長年のもやもやはさておいて、単純に驚きでした。あんなに外見には無頓着で、尻に穴があかない限り何年も同じ服を着ていた中年が、息子につられて自分もスキンケアをはじめて、脱毛器をシェアしてつるつるになってしまう。

そして、スキンケアにはじまったおじさんの改革はそれだけにとどまりません。息子が自分と同じくらいの体格になってきたことで、ついにおじさんは気づいたのです。

(写真提供:Photo AC)

同じスニーカーを買うのでも、息子の靴のほうがおしゃれな気がする。

同じ必要な下着(靴下やボクサーパンツなど)を買い、それがユニクロやGUだったとしても、息子のもののほうがよく見える。

息子は当たり前のようにやっているのに、自分はやってこなかった。これはまずいのでは?

だって、これから確実に息子のような新人が会社にどっと入ってくるわけです。高校生のときから当たり前のようにスキンケアをし、脱毛をし、アートメイクで眉を整え、体臭コントロールも完璧な令和の新人類が。そんな若者たちは、おじさんをどんな目で見るでしょう。

上司といっても、先に生まれただけで自分のセルフケアや外見マネジメントもできないオワコン、みたいに思われやしないか。

そしてこうも思うかもしれません。

「女性は、これを当たり前のようにやってきたのか」