気力体力が衰えて日々の暮らしに不安を感じる親、いつもどこかで親の様子を気にしてしまう子ども。離れて暮らしていても、それぞれが安心を手に入れる方法を専門家が紹介します(構成:村瀬素子 イラスト:たかまつかなえ)
お金
いざという時に、「用意していたお金が引き出せない!」という事態に陥らないよう、事前の準備と手続きは必須です。親に代わって子どもがお金を管理する方法を、親子で検討し、話し合っておきましょう。
●10ヵ条(4):口座情報を子に伝える
いらぬ争いや親子共倒れを防ぐためにも、病気の治療や介護など親にかかる費用は、親のお金を使うのが原則。
親が自分でお金を引き出せなくなった時を想定し、キャッシュカードの保管場所と暗証番号、金融資産の総額や年金額を子どもに知らせておくことで、互いに安心感を得られるはずです。
まだ言いたくないという場合は、「ここを見てね」などと、どこかに書き留めておくのもいいでしょう。

(イラスト:たかまつかなえ)
●10ヵ条(5):代理人カードを作る
代理人(家族)カードとは、口座名義人に代わって、子や配偶者などの代理人がATMで入出金や振り込みを行えるカードです。
ただし、代理人となるのは「契約者本人と生計を一にする家族」などの条件を定めている金融機関もあるので、問い合わせて確認しましょう。
なお、カードを作る際には、名義人本人が金融機関の窓口で手続きをする必要があります。