別世界で生きる2人がひかれあう、今時めずらしい純愛ストーリーだ。裕福だけれど厳格で窮屈な家庭で育った真面目な高校教師・小川愛実(木村文乃)は、貧しい家庭で育った文字の読み書きが苦手なホスト・カヲル(ラウール)と出会う。ホスト寮の屋上でカヲルに字を教えることになった愛実。2人はやがて惹かれ合うようになるが――。井上由美子脚本の純愛ドラマ『愛の、がっこう。』(フジテレビ系、木曜午後10時~)で主人公、愛実を演じる木村さんに作品に込めた思いと役づくりについて伺いました。(取材・文:婦人公論.jp編集部)
<私立の女子高で現国の教師として働く愛実。授業では生徒から相手にされず学級崩壊の危機にあった。しかも、担任クラスの生徒がホストクラブに通っていることが発覚。保護者から依頼された愛実は新宿・歌舞伎町のホストクラブに行き、生徒を連れ戻すことに。そこで出会ったのが、ホストのカヲルで――>
恋愛ものの作品はあまり経験がありませんでした。でも、『愛の、がっこう。』はいわゆる恋愛ものとはちょっと違うと思っています。人と人が必死に関わり合って生きていくなかで、1つの要素として恋愛があると感じていて。
愛実は、頼まれてもいないのに、カヲルに文字を教え始めます。「教えたことでカヲルが笑顔になってくれたから」とそんな理由の積み重ねで動いているだけ。自然に積み重なった先に愛情が芽生えるのかなと思っています。「いわゆる恋愛もの」だと、1~2話ぐらいで2人がすでに一緒にいて、そこからどうするかが描かれると思うんですが、『愛の、がっこう。』は極端に言うなら、「手をつなぐまでに全話かける」ようなイメージがあります。