
晩年、こんな幸せが訪れるなんて思ってもいませんでした…(写真:stock.adobe.com)
時事問題から身のまわりのこと、『婦人公論』本誌記事への感想など、愛読者からのお手紙を紹介する「読者のひろば」。たくさんの記事が掲載される婦人公論のなかでも、人気の高いコーナーの一つです。今回ご紹介するのは埼玉県の80代の方からのお便り。夫婦で迎えた喜寿と米寿。きょうだいも共に祝ってくれて――。
幸せな誕生日
4月に夫婦で、喜寿(77歳)と米寿(88歳)を迎えました。夫が喜寿、私が米寿なんです。2人は誕生日も1日違い。夫の妹たち、私の弟家族も来て、一緒に祝ってくれました。
これまでの長い人生、夫に泣かされることもたくさんありましたが、私が79歳のときに死線をさまようような大病をしてからは、180度の変化がありました。人が変わったように優しくなり、世話も焼いてくれるようになったのです。
子どもは持てませんでしたが、晩年、こんな幸せが訪れるなんて思ってもいませんでした。私が11歳も年上なので、先に亡くなって夫を一人ぼっちにすることが、確かなことのように思います。
これ以上はぜいたくな願い、と感じながらも、一日でも長生きしたい、と思う今日このごろです。